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登っていく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲が輝いているとすれば

それのみを見つめて、坂を上っていくであろう……。

こんばんは、星野です。
年末は、今まで「いつか使うかも知れない」「いつか読むかも知れない」と捨てきれずに取っておいた⇒でも使わなかった⇒部屋のスペースを圧迫していく⇒この負のスパイラルを断ち切るべく、思い切ってCUTビングだ俺ー! が出来る、ある意味年に一度の機会だと思っています。
そこで本日、最も捨てるのに未練があり、整理に時間がかかる本をバッサリ処分。
それだけで、何故か部屋が驚きの広さに変わるから不思議です。

さて、前置きが長くなりましたが……。。
全日本フィギュアの方を選択した為、録画した「坂の上の雲」最終話をやっと観ました!!
…ので、タイトルはその冒頭のナレーションの台詞を上げてみました(笑)
以下、ちょっと語ってみたいと思います。。
敵前でいきなり向きを変え、「東郷ターン」とも呼ばれる作戦を決行した連合艦隊。
回頭を終えるまで、約10分。この間、連合艦隊は殆ど射撃が出来ず、撃たれ放題の無防備な状態になります。
ロシア的には「黄金の10分間」と呼んで差し支えないこの時間を無駄にするなと、撃ちまくるロシア艦隊。当然、旗艦の「三笠」には射撃が集中します……。

その間、艦橋から微動だにしない東郷司令官や秋山参謀、その他諸々の上級軍人達。
どっかんどっかん球は飛んで来るわ命中弾を受けて船は揺れるわ、正に阿鼻叫喚の10分間です。
…こんなん10分どころか、10秒も耐えられるかァァァ!!! という中、それでも「三笠」率いる連合艦隊は、統制された美しい動きで三笠の動きに付き従い、砲弾の雨嵐を耐え抜きました。

――この時連合艦隊が取った「丁字戦法」は、ちょっと調べてみると、敵艦隊の先頭を遮るような形で陣形を組む戦法を言うみたいですね。
上から見ると「丁」の字(その形から、T字戦法、とも言うそうです)に見える事からこの名が付いたとか。
当時の戦艦の構造上、横向きからの射撃が最も効果が高くなる為、この陣形が成功すれば逆に撃ち放題となり、圧倒的有利な状況を作れるようです。
これは、当時秋山参謀が考案した策で、それを東郷司令官が実践したそうです。
結果は大成功。…10分の砲弾の雨を耐え抜いた後は圧倒的な反撃が始まります。
この戦いは、結果、連合艦隊側の圧倒的勝利で終了。世界の海戦史上でも残る程の完全勝利だったようです。

この戦闘シーンは、流石の一言でした。
炎上する船、溢れ返る負傷者。血に染まる床…etc、開戦前とは一転した地獄絵図がここに。
その間、全く中へ待避しようとせず戦況を逐一見届けて指示を出し続けた東郷司令官達の姿は、台詞は少ないながら静かな迫力がありました。…正に、「Z旗掲揚」の意味をそのまま実践していますね。

…どうでも良い話ですが、昔とあるプロジェクトに参加した時(色々と無茶なスケジュール等により、通称「デス・マーチ」と呼ばれる悲惨な大失敗プロジェクトとなりました)、よく管理のオッサンが「Z旗掲揚!」なんて言ってまして。…あの当時は意味が良く分かっておらず、只ウザいだけでした。(何となく文脈上、「背水の陣でやれおまえら!!」的な意味なんだろうなあとは思っていましたが)
あれから数年経った今、まさかドラマでこの「Z旗」の意味を知る事になろうとは(苦笑)
あんなどうしようもない用途に使うなや……('・ω・`)

――閑話休題。

連合艦隊がロシア艦隊を死闘を展開している中、日本で夫の帰りを待つ秋山兄弟の妻・母達の姿、そして正岡子規の妹・律達や夏目漱石の姿が描かれたのも印象的でした。
特に、"大和魂"を揶揄するような発言をした夏目漱石に対し、律が「馬鹿にしているようで不愉快だ」と返したのに対し、漱石が「かつて文学を捨て、軍人に転向した秋山を軽蔑したのに、今はその秋山に頼っている自分の無力さが悔しい」と語ったシーンは、ちょっと考えさせられました。
正岡子規はどう思っていたのか? 皆は「悔しがったりはしなかっただろう」と言っていましたが、では、どう思っていたのだろう…? と考えると、また深いシーンです。

こういうシーンを入れる事で、ただの「英雄譚」で描かれるのではなく、物語に深みが出たな…と思います。

戦闘終了後、軍医が
「沢山、怪我人が出来ました」
と言った時、東郷司令官が
「………もっと、沢山出来るつもりだった」
と、静かに答える姿もぐっと来ます。

戦争終了後は、若干あっさり風味過ぎる位ささっと進んだ感は否めないのですが、母の死に間に合わなかった秋山兄弟の深い悲しみや、夫の帰りを待ち焦がれていた真之の妻の姿は、静かな感慨がありました。
帰郷してからの一連のシーンはどれも好きです。
帰郷した真之とその妻が、駅で言葉少なに見つめ合うシーンなどは、なんかこう…「ハグくらいしても…」という物足りなさを感じつつも、日本人的な奥ゆかしさというか、具体的な言葉・行動が無くても互いの胸の内が伝わって来るような情緒溢れるシーンでした。

最後、冒頭のナレーション(タイトルにも書きましたが、「登って行く坂の上に…」の台詞です)をバックに、兄弟二人が釣りに興じるシーンが心に響きます。
兄弟二人のほのぼのするやり取りが、最後に
「急がないと、雨が降ってくるかも知れん」
「…そうじゃな。急がんとな」
こんな遣り取りで締めくくられたのも、その後の日本が辿った軌跡を考えると、妙に深いなぁ…と思いました。

最後、真之が書いた連合艦隊解散の際の一文は、ナレーションでも言った通り名文章だったと思います。
この人は、文章の才能もあったようですね。
「本日、天気明朗なれども、波高し」や、「皇国の興廃はこの一戦にあり…」等もそうですが、短い文ながらしっかり言いたい事が伝わり、胸に響く。……なんかこう、物書きとしても見習いたい部分があるなぁと思いました。。

最後は兄弟の死までをささっとダイジェストで流して終わりましたが、ほんのちょっと前まで刀差して侍が闊歩していた国が、僅かな期間であっという間に近代化を成し遂げた。…そんな激動の時代を、12話という話数でもしっかり描けていたと思います。

前だけを見つめ、ひたすらに坂を駆け上がった日本が、坂の上に見た光景は、どんな光景だったのか?
よくよく考えてみれば、この時代は足尾銅山事件だの、女工哀史だの、庶民にとっては暗い話も多い時代でしたが、ナレーションで語っていたように、「被害者の視点だけが、庶民の視点ではない」も、また然りと思います。

――取り敢えず、小説版も折角だから読んでみたいとは思いますが、結構長いという話なので果たして耐えられるか…!? 三年前もドラマが始まるからと読んでみよう読んでみようと思って結局今に至りますが、来年こそは挑戦してみようと思います。

それでは、長くなりましたが「坂の上の雲」最終回感想でした。
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No title

 坂の上の雲は良い作品でした。今、こんなドラマを作れるのはNHKぐらいで、それも今後は当分出来ないだろうな、と思えるほどに手間暇をかけた作品だったと思います。
 ただなにぶん長い作品を原作としていますので13話にまとめた結果、物語の本流には問題がありませんが、軍事的な面なのではもう一話か二話ぐらい欲しかったように感じました。
 個人的には前に述べた海軍初期の苦境や、ロシア陸軍総司令官クロパトキンの神経質な性格、やロシア陸軍での軋轢(これで黒溝会戦ではロシア側は勝機を逃す)、バルチック艦隊遠征シーンもあのマダガスカルでのまるでバカンス気分のような描写でなく、遠征中につきものだった石炭補給の運搬作業を映像化した方が良かったのではないかと思いました。
 原作では愚将と書かれるバルチック艦隊司令官ロジェストウェンスキーですが、最近では遠征中に家族にあてた手紙で艦隊の敗北を予言していたほどに旅順の艦隊とくらべて急遽招集した将兵の練度も低く、艦艇も一部は最新鋭艦ですが旧式艦艇も多く、長旅の疲労で皆士気は低下していたようです。
 もっとも対する日本側はそんな状況は知らないので、大規模な艦艇はかなり脅威に思われた事でしょう。それがあの世界海戦史上類を見ないパーフェクト勝利を収めた事で余計その喜びは国民には大きなものだったのでしょう。歴史的にも日本海海戦は大きな出来事ですが、海戦自体は互角の勝負は前半の回頭前後ぐらいで、後半はある種の屠殺に近い状態だったようです。
 東郷提督自身も「海軍記念日にするなら日本海海戦よりも黄海海戦を記念日にすべきだ」と言っていたそうです。

コメントありがとうございました>銀さま

こんにちは、本年もよろしくお願いします。
坂の上の雲、確かにもうちょっと話数あれば…という描写は幾つかあったかもですね。

>  個人的には前に述べた海軍初期の苦境や、ロシア陸軍総司令官クロパトキンの神経質な性格、やロシア陸軍での軋轢(これで黒溝会戦ではロシア側は勝機を逃す)、バルチック艦隊遠征シーンもあのマダガスカルでのまるでバカンス気分のような描写でなく、遠征中につきものだった石炭補給の運搬作業を映像化した方が良かったのではないかと思いました。

そうですね、調べてみると、石炭補給に関しては相当苦労したみたいですよね。
あれだけ長い距離を航行しているので当然と言えば当然かも知れませんが…。。あと、ちょっとドラマだけでは何故あんな遠回りで来なければならないのか、が微妙に分かりにくかった気がします。イギリスと敵対関係だった為、その植民地等への寄港が許されず、避けた結果あのような遠回りになってしまたみたいですが…。その辺の背景ももう少し丁寧に描いてくれると分かり易かったかなぁ…と原作を知らない側からすると思いました。

>  原作では愚将と書かれるバルチック艦隊司令官ロジェストウェンスキーですが、最近では遠征中に家族にあてた手紙で艦隊の敗北を予言していたほどに旅順の艦隊とくらべて急遽招集した将兵の練度も低く、艦艇も一部は最新鋭艦ですが旧式艦艇も多く、長旅の疲労で皆士気は低下していたようです。

そうですよね…。士気の低下については、バカンス気分だったあの兵隊さん達を見ていると良く伝わって来ます。
訓練も出来ない為、砲撃の精度は低く、艦隊の動きも統制が取れていなかったみたいですし。
地の利もあり、訓練もしっかり出来た日本海軍が勝ったのも分かる気がします。

> 海戦自体は互角の勝負は前半の回頭前後ぐらいで、後半はある種の屠殺に近い状態だったようです。
> 東郷提督自身も「海軍記念日にするなら日本海海戦よりも黄海海戦を記念日にすべきだ」と言っていたそうです。

確かに調べてみると、実際は最初の数十分程度で殆ど勝負は着いた状態だったとか。
実際に戦って来た東郷提督の言葉も分かる気はします。
それでも歴史的な勝利である事は事実な訳で、それを上記のように言えるというのは、流石の一言です。正に「勝って兜の緒を締めよ」で締めくくった連合艦隊解散の辞をそのまま表していますね。

良いドラマでしたが、1年ごとに4話ずつ放映だったのが残念です。一度、全部続けて再放送して頂きたいなぁ…と思います。

拍手コメントレスです>ヤマアニイ様

こんばんは、星野です。
2011年は何かと辛い事も多い年でしたね。今年は良い年になりますように…!!
キングダムのアニメ化は、正に光差す話題の一つでした!
新たな詳細情報も待ち遠しいですね。
「サンピース」は殆ど飛ばしてしまっているのですが、「さいぷー」とはまた違ったエロ可愛さ? があるのでしょうか。個人的には、エロ系なら「B型H系」みたいなちょっと微笑ましいラブ&エロコメ的なモノが来てくれると嬉しいなぁ…なんて思っています。
それでは、コメントありがとうございました!
2012年も「キングダム」を応援して行きましょう(^^)

拍手コメントレスです >のり えん様

日本海海戦は、結構色々と映画化しているのですね。(題材的に映画化するにはうってつけ、だったのかも知れませんが)
しかし漁師が手漕ぎで伝えに行く…というのもまた凄まじいです(笑)

それでは、拍手コメントありがとうございました!
プロフィール

星野 海紀

Author:星野 海紀
徒然なるままに様々な事を書き綴っています。現在は「キングダム」&「ゴールデンカムイ」、「テラフォーマーズ」に熱いです。他に聖闘士星矢や遊戯王、旅行記等、話題の範囲は広いです(笑)

連絡先:natch.2002ina★gmail.com (★をアットマークに変えて頂ければと思います)

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