ダイの大冒険特集―残虐! フレイザード将軍の名台詞集

 魔王軍六大軍団長の中で、ちょっと申し訳無いですがこいつが一番下っ端っぽい…と思えるのが、氷炎将軍・フレイザードでした。
 マトリフ曰く「三流魔王」時代のハドラーが禁呪法で作っただけの事はあり、その性格は残虐かつ出世欲や野心に満ち満ちたもの。従える部下に至ってはフレイム&ブリザードと言う、どこか憎めない可愛い連中ばかり……。部下まで小物という有様です(苦笑)
 でも何故か、あの徹底して「悪」を貫いた彼が、私は嫌いではありません。
 マァムの慈母の優しさを持ってしても微塵も揺らがなかったその精神。ここに、彼の短い生を強烈に印象付けた台詞の数々を挙げてみたいと思います。
てめえがもし勝っていたらブッ殺して上前はねてやろうかと思っていたが…負けていたとはいっそう好都合だぜ…!

→地底魔城で、ダイ達もろとも気に喰わぬヒュンケルをマグマの海水浴場にご招待した時の台詞。
 手柄の為なら手段を選ばず、なフレイザードの性格が良く出ていると思いました。
 そしてこういうやり方から、既に小物臭が…(苦笑)

女ぁ…? 笑わせるなッ!! ここは戦場だ! 殺し合いをするところだぜ。男も女も関係ねェ。強い奴が生きて弱い奴は死ぬんだよ!!

→何気に戦いというものの本質を突いた台詞だなぁと思いました。
 …そして、基本的にフェミニストの多いダイの大冒険の中にあって、女だろうが情け容赦をしないフレイザードの悪の華っぷりが際立った名台詞だったなぁ…と思います。

違うな。てめえらが弱くなったのさ

→氷炎結界呪法により、ダイ達の力や呪文を封じてしまったフレイザード。
 フレイザードが「急に強くなった」と言ったポップに対しての一言です。
 正直な所、それってつまり「素の実力のままなら俺の方が弱い」と認めてるも同然な気がするのですが…それでもドヤ顔で言い切れる所に、フレイザードらしさが良く出ていると思いました(笑)

オレがは戦うのが好きなんじゃねぇんだ…勝つのが好きなんだよォォッ!!!

→ド汚い手を非難されても全然動じず、「勝つのが好きなんだ」と完全に開き直るこの図太さ。
 いっそ清々しさすら感じます(笑)
 フレイザードの数々の台詞の中で、個人的に一番好きな台詞です。

勇者はつれえよなあ~~~~~ッ!! ギャハハハハハッ!!!

→氷炎結界呪法でダイ達を弱体化させただけでは飽き足らず、ダイの目の前でレオナ姫を氷漬けにして逃げるという選択肢さえ封じるフレイザード。
 更にこの煽り。
 正 に 外 道!!!

たとえ全てを失ったとしてもオレの勝利だけはのがさねえ…!!

→自身も無傷では済まない、半ば自爆技に等しい「奥の手」を使ってでも得んとする勝利と栄光。
 勝つ為に手段を選ばないフレイザードですが、自身の身を削るような事まで出来る所に執念の一言では言い表せない、彼の栄光への渇望を感じます。

…もう過去の栄光はいらねえ…新たな勝利をつかむために…オレは生命をかけるのだぁッ!!!

勝利と手柄に賭ける、フレイザードの魂を見たぁ――ッ!!(笑)
 かつて大魔王バーンからの信頼を得る為、半身を失いかけてでももぎとった「暴魔のメダル」をかなぐり捨てての一言。
 生命も、過去の栄光も、文字通り「全て」をかなぐり捨ててまで彼が勝利や手柄に拘るその理由は、自らの人格に歴史が無い事への強烈なコンプレックスからでした。ハドラーの禁呪法で生まれた彼は、生まれてまだ一年足らず。彼より長く生きて来た歴戦の軍団長達よりも上を行くには、それをカバーして余りある程の手柄を得る以外にありませんでした。本人もその虚しさを理解しているのかいないのか…? だからって「ここまでやるか(汗)」と言いたくなる程のなりふり構わぬ所、勝利と栄光への渇望という一点に関しては、少なくとも彼は魔王軍軍団長の中で間違いなくナンバー・ワンだと思います(苦笑)

それにバクチってのはな…はずれたら痛い目見るからおもしれぇんだよ!!

フレイザードの真髄がここにある!!!
 これ以上弾岩爆花散を使ったら死ぬ…とマァムに言われても尚、ここまで言い切った!!!
 もう、分かった…お前の勝ちだよ…色んな意味で…(汗)

このパワーで! この強度で! これで負けたら…バカだぜ~~~ッ!!!!

→ダイの「空裂斬」により核を斬られ、元の身体を捨てて「魔炎気」となり、ミストバーンの提供する鎧に宿ったフレイザード。しかしクロコダインのおっさんにパワーで勝ち、ポップ&ヒュンケルを纏めてブッ飛ばしたその圧倒的パワーとスピードも、「空裂斬」を会得したダイの前では最早敵ではなく……。
 この3ページ後。
 ………バカだった………。・゚・(ノД‘)・゚・

 ――最後はダイの完成版「アバンストラッシュ」の前に敗れ去ったフレイザード。
 その最後は、僅かに残った炎の目の部分をミストバーンに踏み潰されるという惨めにも程があるものでした。
 ポップにさえ「かわいそうな死に方したな」と言われてましたが、敵に情けをかけられるというその事実が、更にフレイザードのかわいそう度をはね上げています。
 破片を集めて墓くらい作ってやるか、というポップに対するヒュンケルの「…いらんよ…あれがヤツの墓標だ…」(フレイザードが投げ捨てた暴魔のメダルを指さしながら)という答えが印象的でした。
 マァムの優しさすら通じず、一切ブレずに「悪」を貫いた彼が追い求めたものは、ひたすら勝利と栄光のみ。
 そんな彼には、正に彼がなりふり構わず掴み取った栄光の象徴である、あのメダルが相応しいものでしょう。フレイザードという男を良く理解している台詞だと思いました。
 そして、そのメダルを一瞬、見つめるポップの瞳もまた強く印象に残りました。
 最後は仲間からさえも利用されるだけされて見捨てられ、死んでいったフレイザード…その最期は、ポップの心に何を残したのでしょうね。

 まさに「外道」「下衆」といった言葉がぴったり似合うフレイザードでしたが、彼は彼なりにド派手な「悪の華」を咲かせて散ったと思います。
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No title

こんばんは、スネークです。フレイザードは確かに印象深いキャラでしたね。
コラムの中の「正に外道」「お前の勝ちだよ、色んな意味で」「バカだった」などの星野様のツッコミは爆笑ものでした。彼の印象的なセリフでは他に
「勝利の瞬間の快感だけが、仲間の羨望の眼差しだけが、この俺の心を満たしてくれるんだ。」がありますね。吉良さんなんかが聞いたら
「そんなに出世したいのか?気苦労の方が多いのに。」とか言いそうですが。

スネークさんにつられましてw

こんにちは!久々にこちらの感想も拝見しました(^^)/ 以前拝見した時は星野さんの感想に全くもって同感だったのですが、今は違う感想を持っています(^^;)

> まさに「外道」「下衆」といった言葉がぴったり似合うフレイザード
この部分、何か聞き覚えがあるような気がしたんですが、まさに作中で指摘を受けている人物がいました!

「てめぇは残酷ではあっても卑怯じゃなかった。前に戦った時は魔王の威厳みたいなやつがあったぜ。」

そう、フレイザードの生みの親、ハドラー総司令がポップに言われていました!そしてもう一人、

「自らの手を汚さず(中略)残酷にも劣る残忍!」

奇しくもハドラーと比較する形でアバンがキルバーンに投げかけた言葉。アバンの言葉を借りるなら、自ら直接手を下すという戦士としての最低限の礼儀、フレイザードは手段を選んでいないけれど全て自分の手で行っていました。そう考えると、

クロコダインをけしかけて失敗し、
ヒュンケルを誘っても無下に断られ、
バルジ島では直接戦いもせずに真っ先に逃げ出し、
バランには連絡役程度しか出番がなく、
ハドラーとの奇襲では眠りも毒も役に立たず、
親衛騎団にはダニ扱いされ、
最後の切り札も他人の遺体を利用した超魔ゾンビ、

功績がハドラーの超魔生物化と老バーンをハドラーから(奇跡的に)救っただけという、全て他人任せのザボエラの小物っぷりはフレイザードを圧倒的に上回っている!!と気がつき、フレイザードの小物ランクが相対的に上がってしまいました(^^;)

コメントありがとうございました! >スネークさま

 スネークさま、こんばんは!
 ツッコミ楽しんで頂けて嬉しいです♪ 

> 「勝利の瞬間の快感だけが、仲間の羨望の眼差しだけが、この俺の心を満たしてくれるんだ。」がありますね。

 この台詞も印象深いですよね…。
 結局、生まれてまだ一年かそこらで、歴戦の強者というにはあまりに浅すぎる歴史が最大のコンプレックスで。
 吉良さんにしたら、確かに「気苦労の方が多いのに」と言いそうですね(^^;)しかしフレイザードにしてみれば、それこそが本当に全てだったんだろうなと…。
 最後の最後まで、徹底してこの飽くなき勝利への執念を見せてくれたこのキャラ、大人になって見ると、これはこれで悪としての魅力を感じるキャラだなぁ…としみじみ思います。
 

Re: スネークさんにつられましてw

 ぎがほさま、こんばんは!
 おお…、これはまた新たな見方です!

> 奇しくもハドラーと比較する形でアバンがキルバーンに投げかけた言葉。アバンの言葉を借りるなら、自ら直接手を下すという戦士としての最低限の礼儀、フレイザードは手段を選んでいないけれど全て自分の手で行っていました。そう考えると、

 その後の数々の的確過ぎるツッコミ、これはもう………。
 ……ザボエラさんのことか―――ッ!!! と、コメント読みながら思っておりました(笑)

 確かにフレイザードは手段こそ選ばなかったものの、あくまで「自らの手を汚す」ことは厭わなかったですね。それすらもせず、最後は皆に見捨てられたかのような形で、あのクロコダインすらも容赦なくトドメを刺しにいったザボエラさんは、フレイザードを遥かに凌ぐ小物ですね…。
 ザボエラの在り様は、クロコダインも言っていたように、一歩間違えば自分だってそうなりかねない、そういう「弱さ」に起因するもので、だからこそフレイザードと同じく好感度は限りなく低いキャラながら、どこか憎み切れないヤツでもあります。
 ザボエラも色んな角度で観てみると、また面白いキャラかも知れませんね。
プロフィール

星野 海紀

Author:星野 海紀
徒然なるままに様々な事を書き綴っています。現在は「キングダム」&「ゴールデンカムイ」、「テラフォーマーズ」に熱いです。他に聖闘士星矢や遊戯王、旅行記等、話題の範囲は広いです(笑)

連絡先:natch.2002ina★gmail.com (★をアットマークに変えて頂ければと思います)

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