ダイの大冒険特集―叶わぬ思いの一方通行状態…? ポップ周辺の恋愛事情検証

 何しろ、主人公・ダイとヒロイン・レオナ姫は、「勇者とお姫様」で最早鉄板…という感じなので、こちらは正直変にライバルキャラだの何だのを出す必要性は無かったのかな、と思います。
 その反動の為(?)か、ポップ周辺の恋愛事情は賑やか且つ混戦模様で、本当に最後の最後までなかなか決着が付かなかったなぁ…と思います。
 この記事では、そんなポップ周辺の恋愛事情について考えてみました。
 振り返ってみると、最初はシンプルでしたが物語が進むにつれ、どんどん複雑化してってますね。
 
 ポップがマァムの女の子らしい一面も見て若干ドキッとする→ホレる
 ……だったのですが。

 そこにヒュンケルが登場。捕まっていた時にヒュンケルと話したマァムが、彼の「哀しさ」に触れてみたり、ザボエラがヒュンケルをからかってみたり、若干互いに気になってるっぽい描写あり。
 少なくとも、地底魔城からダイ達を逃がした際、ダイとポップに対しては兄弟子としての顔を見せて「さらば」だったのに対し、マァムに対してだけは「さよなら」と優しい言い回しだった辺りから、ヒュンケル的にはマァムの事が気に掛かっているのかなぁ…という気がしました。
(ただ、マァムの事を「聖母だ…!」と思ってみたり、女性として…というより、母性的なものに惹かれていた可能性はありますね。元々孤児でバルトスに拾われ、母親の愛情を知らずに育ってますから…)
 但しヒュンケルの場合、結局最後までマァムに対して、表立ってアプローチはしませんでしたね。
 かつて不死騎団団長として沢山の人々を苦しめて来た罪や、誤解からとは言え師を憎み、刃を向けた罪。多くの罪を背負っているという自覚もあって、彼は自ら幸せになる事は望まなくなってしまったのかなぁ…と。「オレは人を幸せにする事など出来ない」とポップに語ってましたし。
 故に、どうもヒュンケルからマァムへは矢印を伸ばせない自分がいます。
 フレイザード編でも助っ人としてポップ&マァムのピンチを救った時、ポップとマァムを先に行かせてあげて、フッと笑ってる姿はマジ大人&男前な対応だと思いました(笑)
 寧ろ、マァムからヒュンケルへの気持ち…というのは、意外と全編通して謎だと読み返してみて思います。
 どちらかと言うと、「強いけれど凄く寂しそうで哀しげで、なんか気になる」という、母性愛的な気持ちの方が実は強かったんじゃ? と。

 こうして、ポップ→マァム―(?)→ヒュンケル、という不思議な三角関係になったと思ったら、バラン編で登場したメルルがポップに惚れるという更に複雑な様相に。
 ただ、正直メルルがポップに惚れたのは、ちょっといきなり感が否めません(苦笑)
 しかし、メルルは自分も引っ込み思案でなかなか勇気の出せないタイプの人間だとよく自覚しているので、どこか臆病で頼りない所のあるポップと自分を重ねて見ていたのかも知れません。
 それでも、ダイが「自分は人間じゃないかも知れないから」と一人でテランの湖の底にある「竜の神殿」へ行った時、「そんなの…関係ねぇよ!!」と涙を流す友情や、臆病でも仲間の為に勇気を振り絞って戦う姿を見て、高速でホレたのでしょうね。
 こうして、メルル→ポップ→マァム―(?)→ヒュンケル、と次々に一方通行の恋愛関係が形成されていっている、と思いきや。

 今度はパプニカ三賢者の一人・エイミさんまでもが参戦。
 そのお相手は、やはりというかイケメン・ヒュンケルです。この手のキャラが女にモテない筈が無い!!(笑)

 最初は単に、酷い怪我を負ったダイ&ヒュンケルの看病をしていただけ…だった訳ですが。
 この人もいつの間にかホレてました(笑)
 病室に花を買っていってあげたり、まだ傷も完治していないのに戦いに出向くヒュンケルに心を痛めたり。…マリンさんじゃありませんが「ダイ君はおまけなのか…?」とあのシーンはちょっと突っ込みたくなりました(^^;)…確か、ダイ君も結構な傷を負ってた筈なのに……。
 しかしこの人は、1話丸ごと使っての盛大な告白シーンまであってびっくりでした。
 そしてこれを引き金に、これまでの混戦模様が大きく動いていくことに。

 メルル→ポップ→マァム―(?)→ヒュンケル←エイミ
 ……かくして、5人もの男女が入り乱れる混戦模様となった恋愛模様ですが、結局どういう結末になったのか…? 多少考察も含めてその混戦の果てを見てみました。

・メルル
→半ばレオナ姫が代弁してしまったとは言え、ポップに告白。ポップの「勇気」を引きだし、「大破邪呪文」を成功させるきっかけになりました。
 しかしポップにキッチリフラれるも、バーンとの最終決戦時、バーンの圧倒的な力を前に絶望しかけるポップに心の声で応援。さり気に自分の気持ちをアピールしてみたり、エンディングではマァムと一緒に「両手に花」なパーティーを形成したり、実はまだ完全に諦めた訳ではない様子。
 ただ、エンディングであの時マァムと一緒にいたのは、彼女なりにちゃんと自分の気持ちに決着を付ける為かな…と思っています。何せ、レオナ姫が思いっきり言っちゃいましたからね…(^^;)
 レオナ姫がああいう風に言いたくなる気持ちも分かるとは言え、「姫様酷い」と思いました(苦笑)
 あれだけは、ちゃんと自分から伝えないと……。
 ある意味、ポップ以上に「最低な」告白になってしまったが故に、ポップと同じように彼女ももう一度、ちゃんと自分からの告白をやり直したかったのでは、と思っています。
 ただ、メルルも可愛いし健気でいい娘なので、この娘にも幸せになって欲しいです……。
 メルルならきっと、ポップ以上にいい男が現れると思いますし……!!!

・エイミ
→1話丸々使っての盛大な告白シーンも、見事玉砕。…しかし、最終決戦の場に槍を届けに行った時の反応や、牢の中でヒュンケルがエイミの「喜んで死にに行くような真似はやめて」という台詞を思い出して「生」への可能性にしがみつく気持ちになったりと、実は悪しからず思い始めているのかも…?
 エンディングでは、ヒュンケルのストーカーをする気満々のようでしたが、「パプニカ三賢者」の地位は返上したのでしょうか(^^;)それとも「修行に出る」と称して……(笑)

・ヒュンケル
→最終決戦で、アルビナスと決着を付けたマァムと再会。ポップを気に掛ける彼女に「行ってやれ」とその背中を後押ししました。
 …この時、密かに自分の気持ちにも決着を付けたんだろうな…と思いました。
 あの時ヒュンケルは、「オレもお前の愛によって救われた」と言いながらも、「愛にも二種類ある」と説明。…誰にでも向けられる「慈愛」の精神と、自分自身の為の「愛」
 マァムが自分に向けていたのは、いわゆる皆に対して向けるような「慈愛」であって、恋愛感情のような自分自身の為の「愛」ではないと告げるシーンが印象的でした。
 マァムは元々優しい性格な事もあり、だからこそ、逆に自分も他人も傷つけかねない激しい愛し方、というのを無意識の内に避けようとするのかも知れません。恋愛感情は、時としてどうしよも無い程エゴが強く出てしまう事もあるでしょう。どうしても相手の気持ちを得たいが為に、他者との衝突も避けられないものでもありますから…。
 恋愛に興味が無い訳でもない(ロモスからパプニカへの船の中では、レオナ姫の事をポップから聞いて「隅におけないわねー」なんて言ってたりしますし)のに、恋愛音痴な感じに描かれているのは、マァムのそういう所に起因するのかな? と。
 マァムは自分自身、ヒュンケルに対する気持ちもポップに対する気持ちも、どちらも「恋愛」感情なのか分からない、と語っています。そこに、ヒュンケルが一つの「答え」を呈示したのが(それも、完全に自分は身を引く気満々としか思えない形で)彼なりの自分の気持ちへの決着の付け方なのかな…と。
 彼は、例えマァムが男性として自分を愛してくれようと、彼女と添い遂げる気は全く無い気がします。
 その生涯を戦いの中に捧げ「アバンの使徒」として生きる事を誓った故に、どんなに惹かれ合っても、その相手を幸せには出来ない事が良く分かっているのでしょう。
 そしてマァムには、誰よりも彼女を強く想い、半ば以上彼女の為にひたすら頑張って強くなった少年がいました。
 だから、自分は一歩引いて「見守る愛」を選んだのかなぁと……。
 マァムがどっち付かずの状態にあった事を考えれば、積極的にアプローチしていれば結構な高確率でマァムと結ばれる事も可能だったと思うのですが……。
 エンディングでも、イケメンとはいえ野郎と一緒の旅を選んだ孤高の戦士・ヒュンケル。
 戦いの中でダメージを受け過ぎた彼の身体は、もう「戦士」として戦えるものではなくなってしまった、とブロキーナ老師は語っていましたが、何せHP1でもオリハルコンの兵士を素手でブッ倒していた彼の事ですから、なんかその内普通に回復する気がします(笑)そうしたら、やっぱり戦いの中に身を投じるんだろうなぁ…と思わずにはいられません。
 本当に、この人だけは女にモテる姿は想像出来ても、誰かと一緒になったり家庭を持ったり…という姿が全く想像出来ない……。
 しかしそういう人生を生きる事が、レオナ姫が彼に与えた最大の許しであると同時に、罰でもあるのかな…と思うと、なんとも言えない気持ちになります。

・ポップ
→「大破邪呪文」完成の時は、本当に色んな意味で気まずくなってしまった告白でしたが、騎士・シグマとの決着を付けた後、もう一度マァムにしっかり告白。「前借り」と称してキスを迫るシーンはリアルタイムで連載見てた時はホントにドキドキしたものです(笑)
 フレイザード戦の後、マァムがパーティーを離脱した時には「…おれは…おれは…おまえを…す……すばらしい仲間だと……思ってんだからさ…!!」
 なんて言ってた子が、本当に強くなった!!
 あの時はもう、「なんでそこで行けなかったァ!! あと一文字じゃん!? あと一文字だったじゃん!?」と絶叫したものでしたが。。
 告白後、もう大々的にバレちゃったからと開き直った(?)のか、あのどシリアスな最終決戦展開の中で繰り広げた数々のウザ微笑ましい夫婦漫才(笑)は、もう「お前ら結婚しろ」以外コメントしようがありません(笑)
 バーンとの最終決戦時、メルルと心が通じた時に若干ドキッとする描写もありましたが、なんだかんだでマァム一筋なんだろうなぁ…この子は。。と思いました。
 マァムには答えを先延ばしされた形になりましたが、「おれがフラれるバージョンでもいいからさ」と一緒に未来を見よう、と言ったポップは男前でした(但しマァムにボコボコにされて彼女に担がれているという情けない姿でしたが…^^; そこがポップらしい所です)

・マァム
→エイミからのヒュンケルへの告白を知って動揺し、よりによってポップにその事を相談しに行く、という所に彼女の一流の恋愛音痴っぷりを見ました(苦笑)
 レオナ姫も言っていますが、まず「自分自身の魅力に対する自覚が無さ過ぎる」事も、あの混戦模様に一役買ってる気がします(^^;)
 どちらかというと、終盤までポップは「スケベでちょっと頼りないトコもあるけど、やる時はしっかり頑張ってくれる仲間」、ヒュンケルは「ちょっと気になる男性」という風に描写されているようにも見えるのですが…、改めて読み返してみると。
 武闘家になって戻って来た後のポップは、バラン戦を潜り抜けて一回りも二回りも大きく成長していた事もあり、次第に「頼りになる仲間」という気持ちの方が強くなっている気がします。
 そして、彼女が精神的に辛い時、いつも傍にいて彼女を励ましているのは、実はポップの方です。
 パーティーを一度離脱し、武闘家として修業しようと決めた時。
 バーンとの一度目の戦いで追い詰められて絶体絶命になった時。
 ダイが逃げ出してしまった時。

 以前は「手のかかる弟みたい」に思っていた少年が、「一人の男」として成長していくのを目の当たりにしていれば、やっぱりそこは母性よりも女心の方が大きく揺らぐんじゃないかなぁ…と思わずにはいられません。
 ただ、何せ最初の頃の印象があまりに「ヘタレ」「頼りない」「放っておけない」的な要素が強過ぎただけに、終盤になって成長したポップと一緒にいても、なかなかその頃の感覚が抜けきらない、そんな気がしました。
 ポップから告白された時、彼女はその返答をバーンを倒す時まで一時先延ばしにしましたが、結局どちらの答えを選んだのか?
 作中で明確に描かれてはいないのですが、恐らくポップの方を選んだんだろうな…という気がします。
 だから、エンディングでもポップと一緒に旅をしていたんだろうな、と。
 ヒュンケルの方を選んでいたとしたら、少なくともポップと一緒に旅立つ事はしていないと思うのです……。

 ヒュンケルが言っていた通りで、実は彼女のヒュンケルへの想いというのは、母性的な愛情の方が強かった気がします(勿論、展開によってはどっちにも転びうる微妙なものだったと思いますが)
 だからこそ、最終決戦でヒュンケルがミストバーンの暗黒闘気を受け入れた時、マァムは「信じて待つ」選択が出来たのだと思いました。
 ヒュンケルを恋愛感情で愛していたエイミさんは思わず飛び出そうとしましたが、それは愛情の「種類」の差なんじゃないかと思います。「恋は盲目」なんて言葉がありますが、恋愛感情による愛し方というのは、熱く激しい分、色々と他の事が見えなくなってしまう所もあると思いますので……。


 ――以上、なんか色々書いてみました。
 ダイの大冒険は、やっぱりこのポップ周辺の恋愛模様の決着も一つの楽しみにしていたので、あの最終決戦の展開の中でもそこをしっかり描いてくれた作者の先生方には、本当に感謝! したいと思います。
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プロフィール

星野 海紀

Author:星野 海紀
徒然なるままに様々な事を書き綴っています。現在は「キングダム」&「ゴールデンカムイ」、「テラフォーマーズ」に熱いです。他に聖闘士星矢や遊戯王、旅行記等、話題の範囲は広いです(笑)

連絡先:natch.2002ina★gmail.com (★をアットマークに変えて頂ければと思います)

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