実は私は、原作の聖闘士星矢で一輝兄さんがシャカを道連れに十万億土の彼方へ吹き飛んだ時、
マジ泣きしました。…はい。今だから言えますが、ホントにマジ泣きしました。
それが、何故かサガ戦で再び星矢の盾になって散った時、もう泣けなくなりました。
…どうせ戻って来るんだろうと言うのが心のどこかにあったのでしょう。
そして彼は、リュムナデスのカーサが最愛の瞬の清らかな心を踏みにじるという万死に値する罪を犯した時、特にシャカに助けられたとかでもなく自力で宇宙の塵から自己修復し、戻って来ました。
もうこの辺りから、
一輝兄さんは何処へ吹っ飛ぼうが大丈夫だ、という心構えが自分の中に出来ているのだと思います(苦笑)
さて。
瞬のピンチに登場した兄さんですが、何ていうか…。
瞬には「さん」付けで結構尊敬してる感じ丸出しなのに、
一輝兄さんは「一輝」と呼び捨てにしている光牙くんにちょっとクスッと来ました。
…矢張り、初対面でいきなり
「惰弱」+腹パンがダメだったのでしょうか。
ユナちゃんまでが「瞬さんのお兄さんを一人で置いていく訳には…」とか、何となく
「瞬さんのお兄さんだから」置いてけないわ的な感じを醸し出していて、兄さんは一体この子達にどう思われているのか、少しだけ気になりました(笑)
そして、瞬に対しては比較的優しめな対応なのに、光牙君達には「さっさと失せろ」と相変わらずツンツンな反応の兄さんが素敵です。
一方、瞬は「後で必ず会おう。約束だよ」…と、兄さんに再会を信じる言葉を告げ、光牙達を連れて先へと進みます。彼も今は若き聖闘士達をフォローする先輩。後ろを振り向く事はなく、光牙達を連れて走って行く姿には、やっぱり大人になったんだなあ…としみじみ思いました。
そしてここから先はアイガイオンVS.兄さんの戦いになるのですが…。
今週は、地味に見どころが他にも沢山ありました。
まずは、パラス様。
アイガイオンが瞬達を通した事を知り「何それ?」といきなりキレます。
聖闘士達を抹殺しろと言ったのに、何故先に行かせるのか? 私を裏切るのか?
雑兵が
「い、いや、私にそんなん言われても…」みたいな反応をしていたのが切なかったです…(^^;)パラス様、勘弁してあげて!! 雑兵には罪は無いよ!!
「皆どうして私を裏切るの? 愛してあげたのに!!」
アテナお姉さまへの愛もそうですが、パラス様の愛は、矢張り
「見返りを求める愛」なのですね。…愛してあげたのに、相手が自分を同じように愛してくれないと知った時、彼女の愛は憎しみへと変貌するのでしょう。
アイガイオンに対しても同じく、彼女の憎しみは凄まじい攻撃的な小宇宙となって周囲に充満します。
その様は、どこか哀しく見えますね。…四天王も結局「あの御方」の復活とやらの為にパラスを利用するだけして後は…って感じですし。せめてアテナお姉さま位は、パラスのこの哀しみを知って手を差し伸べてあげられればと思うのですが、今となってはそれも難しいでしょう。
パラスは自分だけを愛して欲しいのでしょうけど、アテナお姉さまの愛は皆に向けられる愛なので、パラスの望み通りの愛をあげる訳にはいかないでしょうし。
暴走するパラスの小宇宙を前に、醒めた声で
「小娘とは言え、流石は神。恐るべき小宇宙よ」みたいなコメントを漏らすガリアさんがマジ怖いです。…
女の敵はやっぱり女なのか、としみじみ思いました(苦笑)
ハイペリオンに至っては「やっちまうか」と物騒な事を考えつつ聖剣に手を掛けます。
そんな中、パラスを後ろから抱き締め「あなたには私がおります」と囁くタイタンだけが、パラス様の心を慰めてくれました。
っていうかタイタン…。あなたはマジでパラス様に心を奪われたのか…!?
ここまで一人ぼっちなのを見ると、せめてお前くらいは味方でいてやれやと思うのですが、このままだとバッドエンドしか浮かばないのが切ないです……。
何とか上手い事、パラス様も救われれば…とは思いますが、これだけ被害も出しちゃってますからね…。
そしてお次はアテナ陣営。
ハービンジャーさんがなんかすごい頑張ってます。グレートホーンで雑兵を蹴散らしてます。
そしてなんですかね、この星矢も貴鬼も、
二人して彼に死兆星を輝かせて…!(汗)
熱き血潮の兄弟達が集結した事で、以前の落ち着いた大人びた態度だけでなく、本来の熱い部分も見せるようになった星矢ですが、あくまでも悪ぶって見せるハービンジャーに「お前はアテナの聖闘士だ」と諭すシーンはやっぱり大人だな、としみじみ思います。
そんな星矢ですが、沙織さんを支える係から、いよいよ前線へ出てアテナの為に道を切り開くモードに入りました。討ち漏らした敵を貴鬼と共に頼むと言い置き、さっさと前線へ出てしまう星矢。
俺はそんなんじゃねえ!! と必死にツンツンするハービンジャーですが、貴鬼はそんなハービンジャーに「あれが星矢だ」と告げます。
どんな敵を前にしても怯まず前に進む。…嘗て自分はその姿がに憧れていた、と…。
ここで出て来る
一枚絵の回想シーン!! 恐らくポセイドン編の海底神殿の図だと思いますが、まだペガサスの聖衣を着ていた少年時代の星矢&子供時代の貴鬼のシーン、ほんとに嬉しかったです…!! しかも無駄に作画がキレイだ!! まるで、昔の姫野&荒木さんの時のような…。
所々作画が怪しい所もあるのに、こういう所は外さないとか…。
くそっ…旧作ファンを釣っているのか…くそっくそっ……(でも釣られちゃう…悔しい!!)
ハービンジャーは元々マルス側の黄金聖闘士でしたが、今や大分、アテナ陣営に絆してきてるなぁ…と思います。そしてその懐にはアテナの聖衣。…頑張れ、ハービンジャー…! 君がへし折るべきは敵の骨じゃない。
死亡フラグが砕ける音を聞かせてくれ……ッ!!
それともう一人。
マルス陣営にいた黄金聖闘士と言えば、フドウが該当します。
星矢達に大分遅れて回廊を歩く二人。しかし沙織さんはパラスに近付く毎にバンバン小宇宙を削られ、苦しむ感覚が短くなっていました。
そんな彼女を支えるフドウ。しかし、彼の中にも未だ迷いがあります。
そんな彼に、沙織さんは言いました。
「では、フドウ。私が倒れたら、私を引き起こしてパラスの前へ連れて行って下さい。そして見届けて下さい。人類の行く末を」
苦しむ彼女を支えて前へ進めるのは、ある意味彼女を助ける事にはならないでしょう。(前へ進めば進む程苦しみが増す訳ですからね…)
それでも前へ進む自分を支えて欲しいと、何の疑いもない真っ直ぐな眼差しで告げる沙織さん。
そんな彼女の決して退かない姿は、フドウの迷いにも一つの方向性を見せたのかも知れません。
過去の経緯はどうあれ、今はその二人を共に闘うアテナの黄金聖闘士として認め、信頼を寄せる星矢と貴鬼。二人とも、やっぱりイイ男になったものです…!!
で、星矢のマフラーは何時取れるの!? いつ、あのかっこいい翼の射手座聖衣になるの!?(ドキドキ)
…と、ちょっと横道にそれましたが。
一輝VS.アイガイオン戦、やっぱり燃えました…!!
アイガイオンの刻衣、
天秤、蠍、山羊という黄金聖衣三つ分の力を持つものっそい鎧だったんですね。…ていうかあの…
山羊の位置に、何か悪意を感じました。山羊座に何か恨みでも!?(泣)
それと、背中に申し訳程度に付いている蠍の尻尾に何とも言えない哀しさを感じました。
…全体的に、胸元付近のデザインも一応蠍なのかな? とは思うのですが…蠍の尻尾…アレがチャームポイントなのに…何故あんな、背中に申し訳程度に……。
更に、一番天秤っぽさをアピールしている肩当てに至っては、
割とすぐに吹っ飛んだのも哀しかったです。
オブジェ形態で見た時、「黄金聖衣が組み合わさったみたいだ」と思いましたが、まさか本当だったとは…。他の四天王の刻衣は、どんな組み合わせになるのでしょう。
ガリアさんのは、蟹、水瓶っぽいのは分かりましたが、他がちょっと不明。
タイタンとハイペリオンも気になります……。
アイガイオンは、
一体何度「実に興味深い」を言ったのかが非常に興味深い方でしたが、熱い御仁でした。
そして一輝兄さんの、
聖衣粉砕→復活! の流れも流石でした。
正に闘争こそ本性! 煉獄こそ故郷! 紅蓮の炎で身体を冷やす、そんな戦いぶり。その拳は遂に、聖剣をもへし折りました。
俺一人の力ではない、と告げる一輝。既に光牙達の力で、聖剣はボロボロになっていたのだと…。
もう完全に勝利モードじゃありませんか…と思った時!!
鳳凰幻魔拳でアイガイオン達の本当の主を言わせようとしたのも束の間。アイガイオンは自らを傷つけ、自力で鳳凰幻魔拳を解除。意地でも「あの御方」の事は言うものかと、その拳で一輝に攻撃を仕掛けます。
受けて立つ一輝。
その彼には、若き聖闘士達の可能性が見えていました。
光牙達にはあれだけツンツンした態度を取っていても、なんだかんだで先輩として後輩達に道を開いてあげる気満々だったんですな…(涙)
一輝は、彼らが「Ω」に目覚める可能性を語ります。それは、決して一人では到達出来ない域だと。だから、一人で戦う自分のような男や、アイガイオンには到達出来ないのだと…。
「俺と一緒に、地獄まで付き合って貰うぜ」
兄さんらしさ爆発な台詞と共に、アイガイオンと共に小宇宙の渦へと消えて行く一輝…。
「お前のような男を道連れになら、悪くない」
と意外と潔く散ったアイガイオンも漢だったなあと思います。
…そして。
多くの聖闘士達が、大きく弾けて散った小宇宙を感じていました。
光牙達もまた。…そして、瞬の手元には鳳凰の羽が一枚。「約束を果たせなかった兄を許せ」…そんな声と共に手に落ちた不死鳥の羽は、瞬の手に触れるか触れないかの位置で消えてしまいました。
静かに涙を流す瞬。
アテナもまた、同じく一輝の小宇宙が消えた事を感じ、涙を流しました。
「かっこつけやがって…!」 思いっきり13歳時のノリで壁に拳を叩きつけ、涙を流す熱い星矢が印象的です。
…でもすみません。
大丈夫。また皆がピンチになったら帰って来るから。 …そう思ってしまって、すみません。m(__)m
何しろ、地獄の炎のぬるさに飽きちゃった人ですから…。
そして、同じく一輝の小宇宙の消失を感じとった氷河組。
昴が「何者なのか」で少しモメていた先週でしたが、一輝の事もその心境にまた変化を齎したのか、昴が「俺は人間として、仔馬座の聖闘士として戦いたい」と宣言した時、栄斗もエデンもそれに頷き、共に仲間として闘おうと手を差し伸べます。
…
そんな彼らから少し離れた所で、何とも言えず微妙な表情をした氷河が印象に残りました。
何だ、あの表情は…。
あれは、
熱き血潮の兄弟の事を想い、哀しみを堪える姿なのか。
それとも、
若者三人の輪になんとなく入りそびれたおじさんの、哀愁漂う姿なのか…。
前者ですよね。はい。きっと……。
一方、パラス様&四天王達はと言えば。
冷めまくりです、こいつら。
「奴は我ら四天王の中で、最弱…」 状態です。タイタンだけがその死を悼む表情をしているのを見るに、この人も随分と情に厚い人なんだなぁと改めて思います。
パラス様まで
「私を裏切るからよ。いい気味」
…なんて割と容赦無い一言を言っているのに…(涙)
一輝兄さんがどこまでも一輝兄さんらしく戦い、そして燃え盛ってくれた今回。
次の四天王は、どうやらガリア様のようです……が!!!
持って行かれた!!! 予告に持って行かれた!!
脱ぐのか、親子揃って!?(いや、今回は龍峰だけ…?)
そして
エクスカリバーが出て来ると知ってドッキドキです! シュラから受け継いだエクスカリバー、ちゃんと拾ってくれていたとは…!!
お願い…! 装着者がイオニアだったり股間のパーツに使われたり、もう山羊座の精神はボロボロなんです! エクスカリバーで救って下さい…!!
次回は二級パラサイト・レアが出て来るみたいですね。
パラドクス&インテグラも何処かで出て来るのでしょうが、来週は
親子の脱衣…じゃなかった、エクスカリバーを見て燃えたいと思います…!
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