…残業時間がドラゴンボールの戦闘力みたいに跳ね上がっている今日この頃です…。このまま行くとスカウターがブッ壊れそうです(涙)幾ら何でもそんなに働きたくない………。(T_T)
■感想御題:向ちゃん…取り敢えず、挨拶とかはやめとこう。絶対にやめとこう!!!(絶叫) 突如朝議の場に現れ、
「山陽・著雍を貰い受ける」などととんでもねー事を言い出した太后様。
一体何を、と騒然とする大臣たちの前で、彼女は思いの他堂々とその意図について語ります。…政治の事なんて全く関心が無かった筈の彼女に、そんな知恵を授けたのが一体誰なのか。…それも、正直気になる所ですが…それはともかく。
彼女が言うには、山陽・著雍の一帯は、元々後宮勢力の手の者が治めていたそうで。
山陽・著雍の統治をより強化する為、その辺り一帯を後宮の三大宮家の人達で固めて一気にお金を落とす。…一見理に適っているように思えますが、何しろ言い出しているのがあの太后様。誰もが「何かある」と思うに決まっています。
…李斯は「前向きに検討させて頂きます」と無難な受け答えをしてみましたが、勿論そんなのを聞き入れるような人ではありません。「亀より進まぬお前達の政に付き合ってらんないよ」…と、勝手に「三大宮家が推す」という大人物を紹介し、細かい所はともかく、ソイツに山陽・著雍一帯を任せるなどと言い出しました。
果たしてどんな人物が!? と、思っていたら。
お前かよォォォォォォォ!!! ありえません。
…そう、太后と三大宮家が推す大人物。
それは、宦官のナリをしたあの男。――そう、ロウアイでした。
…ありえません。
ヤムチャ一人でフリーザをやっつけて来いっていうのと同じ位、ありえません。
奴が「大きい」のはナニだけじゃねーか!!! さてその名。…勿論、李斯は聞き覚えがありました。今や彼と呂不韋、そしてロウアイと太后様だけが知るその秘密。
そう、ロウアイとは太后との身体の関係を断つ為に呂不韋が送り込んだ、去勢していない男娼。…そんな男に当然政治など務まる筈がない事、そしてその名を出されれば、相国である呂不韋は承諾せざるを得ない事。…諸々の事を悟った李斯は、一体何を思ったのでしょう…。
無論、呂不韋は太后のこの申し出を断る筈もありません。
かくして、後宮勢力&相国の勢力が承諾し、二対一という単純明快な多数決で、ロウアイに山陽・著雍一帯を任せる件は決まってしまいました。
よりによって宦官にそんな大事な拠点を任せるというこの決定。
政は、何か妙だと感じます………。
その後、政は後宮の向ちゃんにロウアイの事を尋ねました。
しかし、彼女もその名は知らないとか。…っていうか向ちゃん更に可愛くなってる&麗ちゃんも随分大きくなって…!!
「ちちうえ」ってたどたどしく言ってるのがメッチャ可愛い!!!
どうかここだけは、ここだけは平穏であって欲しいです………。
さて。
今や唯一心の安らぎとなっているこの場所ですら思い出すのは朝議の後の事。
一体何を言い出すんだと色めく大臣達。一方、政、昌文君、そして肆氏達は、呂不韋&李斯があのロウアイという男を知っている、と直感します。その上、今更こんな形で後宮勢力が関わって来るのは予想外の事。呂不韋達とあの男との関係も含めて、深く探る必要があると昌文君は進言しました。
…そう。
あれ程聡い政にも、あの太后の心の内は読み切れません。
ただでさえ、合従軍だなんだで全く後宮の事まで気が回っていなかった政。…卜いで二年も隠れていたという母の沈黙を不審に思っても、何を企んでいるかなんて、読み切れる訳がありません。
勿論、政は母が卜いなんてものを信じるような人ではないのは百も承知。それはあくまで表向きの理由で、本当は何かしらの意図があった事というところまでは分かっていました。
しかし。
その政にして、やっぱり分からなかったのですね………。太后が隠れていた「本当の理由」。
それとも、どんな仕打ちを受けていても、母は母。呂不韋との関係の事を知っても尚、母に関してだけは、何かしらのフィルターがかかって、いつもの鋭さが完全には発揮できていない、そんな風に思いました。
それは子としても人としても当たり前の事であって仕方ないとは思うのですが、それに対する太后様の振舞いを見ていると、何か哀しくなって来ます………。
彼はふと思います。
そう言えば朝議の場に来た時、母は一度も
「自分と目を合わせなかった」と………。
それが何を意味していたのか。
不穏な予感ばかりが膨らむ中、向ちゃんが違う意味でとんでもない事を言い出します。
「太后様の"お隠れ"が終わられたのなら、ようやくご挨拶に伺えます」 ………と。
曰く、まだ麗ちゃんの顔を見て貰っていない、と。
太后にとっては初孫(正確には、もう一人いますが…)になる訳だし、なんて呟く彼女ですが。
いやいやいやいやいやいや。
やめとこう。
全力でやめとこう!!!(悲鳴)
向ちゃんにしてみれば、いつぞやの件で太后様が政に対して母親らしい情なんて一切抱いていない事を知ってはいても、孫の顔を見れば、少しくらいは心が変わるんじゃないか。…それによって、政にとっても良い方向へ働くんじゃないか。…きっと、そう思っての事なのでしょう。
それにに、政との間に子が生まれたから、政の母である太后にご挨拶に行くのも、まあ、本来なら別にそんなおかしい話ではないでしょう。
でも、
あの太后に関しては別だ!!! 太后様は、孫の一人や二人、出来た程度の頃で心動かされるような人じゃあないんだ………。政だって、そのことはよくよく分かってる筈じゃあないんですか…! 否、それでも少しくらいは、と心の中で期待したい気持ちがあったから、そして向ちゃんの気持ちを無下にしたくなかったから、「そうだな」なんて言っちゃったんでしょうか。
もう、
嫌な予感しかしねェ!!!(汗)
どうかどうか、無事にご挨拶が終わりますように………。
頼みます、マジ頼みます!!!
そう。
無論、太后様が二年もの間「お隠れ」になっていたのは、 卜いを信じていたから…なんて理由ではありませんでした。
秦の古都・雍では、身体から湯気が出る位お楽しみだった太后様が、恐ろしい事を語っています………。
山陽なら、咸陽の目なんて気にせず好き放題ヤれる。 →ここまでは、ま、まあ、百歩譲って分かるとしましょう。
あの一帯は戦続きで極貧だから、金を落とせば「軍」だって揃う。 →!?
あいつらは本当の後宮勢力の財力に気付いていない。見てごらんよ、ロウアイ。
国を作るんだ。 →!?!?
その一連の会話を床下で聞いていたのは、朱凶の間者でした。李斯の命で、太后達の動きを探っていた訳です。
しかしこの後、更に恐ろしい事実が。
お待ちを、と制止するお付きの人の声を振り切り、情事後の2人に無邪気に駆け寄る子供が二人。彼らは太后様&ロウアイをこう呼びました。
「ちちうえ」
「ははうえ」 ………と。
あああああああああああ!!! やっぱりか!! やっぱりこういう事だったのかァァァ!!!
そう。あれだけヤりたい放題やってれば、そりゃ子供の一人や二人出来るでしょう。寧ろ、呂不韋と身体の関係を持っていた頃に出来なかったのが不思議な位で。
あの、あの、お子さん達。
父上と母上はあの…おたのしみの真っ最中だったからね!? 駆け寄るのは待とう。もうちょい待とう!! …否、この二人の子供。…こんな光景、見慣れたモンなのでしょうか………。
そして子供を抱き上げるロウアイ&太后様。
ロウアイの方は、まだ父の情みたいなものを感じるのですが。
母上…母上、あの。
目が怖いんですけど………。
何だろう、この優しく抱いてあげる手と裏腹に、全く愛情を感じない絶対零度の眼差しは………。
本来ならば、生まれる筈の無い子供。
その恐ろしいやり取りに気を取られていた朱凶Aは、気付いていませんでした。忍び寄るもう一人の間者に………。
その目元に、プスリと突き刺さる吹き矢。
それは、貂が持っている吹き矢のような可愛いモンじゃあなく、恐らく猛獣をも一撃で仕留める猛毒でしょう。
見覚えのある蓑。そしてヒラヒラ。
――
ムタ!!! …ではないでしょうが、恐らく同じベッサ族の間者でしょう。という事は、恐らく肆氏の放った間者と思われます。つまり、その恐るべきビッグニュースを先に持ち帰るのは、どうやら大王派の間者という事に…!? いや、
そうであってくれェェェ!!! 間者頑張って。超頑張って!!!
でないと太后様の所へご挨拶に行った向ちゃんが、また命がけで情報を持ち帰らなきゃならなくなっちゃう……。
子を慈しむ両親と可愛い娘という、ごく普通の家庭の姿と。
明らかにそこにいる筈のない子供と、その両親達という歪な家庭の姿と。
対照的なその姿が映される中、秦国最大の内乱の時が、刻一刻と近づいています………。
果たして、密かに築かれたこの歪な家庭が、どんな結末を迎えるのか…?
そして呂不韋は、呂氏四柱は、どんな動きに出るのか!?
――以下、次号!!!
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