キングダム第425話「正しい感情」

 こんにちは、星野です。
 冒頭でいきなりやられたオッサンの身分からすると、相当王宮の奥まで来ちゃってるっぽい樊於期親子。
 ヤバイ…ヤバイよ…!!
 三代前の秦王、昭王の甥に当たる郭景さんに合掌しつつ。

 …咸陽は今、正に赤く燃えている…!!!
■感想御題:大丈夫です。あなたなら、言える筈です。力強く。…その光に支えられ、次回、政のターン!?
 ロウアイがめっちゃ勇ましい表情をしてらっしゃる…。
 守るものがあると、人間こうも変わるのですね。初登場時は完全にモブっぽい顔だったのに……。
 しかし実際の戦場は大惨事も大惨事。飛信隊に続いて城内に突入しようとした尚鹿さんや貂達は、敵の想像以上の猛攻に攻めあぐみ、未だ城内に入れずにいました。
 ていうか貂!! 頼むからもう乱戦の中には入って来ないでくれ……ッ。

 それはともかく。
 兵の練度、戦術、そして個の武力。
 いずれも相当のものだと、ベテランの尚鹿さんも舌を巻く戎翟の力。それは彼らが抱く「秦への恨み」が牙として研ぎ澄まされた結果、とも言うべきものでした。
 百年前、秦に糾合された戎翟。
 秦の側からすれば、そこら辺の田舎部族を一つブッ潰しただけかも知れない。けれど。
「潰された側」にしてみたらそうはいかぬ。
 その言葉は、先週の呂不韋の言葉をそのまま裏付けているかのようです。

 先にやったのはお前らだ、と咸陽で殺戮をやり放題する彼ら。…それに対し、貂は、尚鹿さんはどう答えるのか。
 というか尚鹿さん、頑張れ!! 親友の壁さんから信頼されてここまで来たんだから…!!

 一方、王宮付近まで来た飛信隊も苦戦していました。
 後宮までは流石に場所が分からず迷う信達。…いやいや、任せとけって感じだったじゃん、信!! 頼むよ頑張ってくれよ…! 信じてるぜ! 信じてるよ!!
 そんな彼らの前に現れる、とある部隊。
 王宮の警備隊なのかと思いきや……。
「勝つのは…呂不韋様だ」
 いきなり不意打ちでブッ刺される信。
 いや、ぶっちゃけ信が受けたこの程度の傷、「いやいや、かすり傷だよね?」と思うんですが、なんかめっちゃ大ダメージみたくなってるんですが…!?
 そしてこんな王宮付近の兵にまで呂不韋の手が回っているって事は、やっぱりもう向ちゃん達の逃げ道もアウトなのはほぼひゃく!! パーセント!! 確実じゃあねーか!!(悲鳴)
 どうしてくれんだよ…。
 ていうかまさか、微久殿まで呂不韋の手が回って…とかそんなオチじゃないですよね…。頼むぜマジで…!!
 
 向ちゃん達の逃げ道に暗雲が漂う中、信の元へ駆け付けた田有さんがまた、エラい事に。
 呂不韋の息のかかった連中が一斉に構える矢。その雨から身を呈して信の盾となった田有が、山のフドウみたいな事になってる……。
 いやいや、これも大丈夫だよね?
 サイの戦いの時もかなりヤバい怪我してたけど、終盤でまた復活して来たじゃん…。
 飛信隊のメインには基本的に不死身属性付いてる筈だから、大丈夫だよね…大丈夫だよね………。
 正直今週は、田有さんの運命がめっちゃ気になりました。こんなとこで倒れちゃダメだ田有さん!!

 ――そしてその頃。

 こっちもエラい事になってた…(汗)
「顔色が悪うございますぞ。さすがに私の言葉に腹が立ちましたかな?」
 いやいやいや、大王様は今それどころじゃありません。
 もっとスゲーもんが見えちゃってるから!!!

 ヒイイイイイイイィィィ!!!
 なんかいっぱい仲間連れて来てるゥー!!!


 もう一人の政じゃなく、現れたのはあの怨念連中。こんな秦にまで追っかけて来て、再び政を地の底へ引きずり込もうとしているのか……。
 流石に小さな頃のように取り乱さないものの、精神的なダメージも相当なものになっている政。
 このままじゃ、自分の持論も展開しないうちに再起不能(リタイア)だ!!
「お前のやり方では戦はなくならぬ」
 辛うじて言葉を紡ぎ出すものの、呂不韋にそんな反論は通じません。

「ええ、なくなりませぬ。なくなりませぬとも。いかなるやり方でも、人の世から戦はなくなりませぬ」
 しれっと言い切るその言葉。
 …「戦争を第一手段とする世の中よりはマシ」と彼は言いましたが、第二、第三の手段としてはアリなんですね。
 若き日、結局彼は師匠の言葉に反して、武器商人としてあっちゃこっちゃの戦場を渡り歩いて来たようです。そこで彼が見て来た多くの「戦」。
 そこには様々な思いがありました。
 大義の為に。仲間の為に。愛する者の為に。私利私欲の為に。復讐の為に。
 …その誰もが間違ってはいない、と呂不韋は語ります。何故ならそれは、どれも「人の持つ正しい感情からの行動」だからだと。
 いや、百歩譲って戎翟公のアレまでは認めるとして、樊於期親子のあのコマだけは「正しい」カテゴリに分類したくねえ…!!
 アレを認めたら、それこそ違う意味で人間の否定になっちまう気がします。

 というのはさておき。
 皆それぞれが、それぞれに間違っちゃいない感情で戦ってる以上結局は堂々巡り。だからって「感情の否定」は「人間の否定」。復讐心一つにしたって簡単になくならない事は、それこそ政や太后様が十分よく知っている筈だとしれっと語る呂不韋。
 ほんとに、どの口でほざくのやら…。太后様も何か言っちゃって下さい!!
 戦争はなくならない。なら、せめて「もっとマシな方法で世の中を治めましょう」というのが呂不韋の主張。
 舌打ちする太后様ですが、彼女の眼に、無数に蠢くあの怨念の「手」が見えているのかもちょい気になる所です。
 そして、まるで観察者のような、他人事みたいな物言いだなーと感じます。呂不韋が言う事はごもっともに思うのですがそれでもどうにもいけ好かないのはこういう所なんだなあと思いました。
 感情の否定は人間の否定、と言いながら、この人は結局自分の生の感情は見せていません。そういう生々しい感情からは離れた所に身を置いているというか。
 若い頃、確かにいっぱい色んな戦場を見て来たのでしょうが、自分が実際に身を以て、痛みを以てその悲惨さを体感した事があったのかはちょい疑問です。安全な遠い所から、冷静な観察者として見つめて来ただけなんじゃないかと…。
 いつだって、そういう「観察者」のようなスタンスでこの人は生きて来たのかなあと。
 実は若い頃は結構な激情家で、呂不韋なりに色々苦悩したりした時期を経て今に至った、とかならまた印象も変わるのですが、少なくともそういう描写が無いのを見るに、嘗て美姫相手に「燃え上がるような大情炎」の恋をしていた頃でさえ、彼はどっか醒めてたんじゃないかと思えてなりません。
 天下国家を語っている場で、青臭い感情論や理想論だけを語られても勿論困ってしまので、呂不韋のような目線は必要だと思うのですが、この、常に飄々として決して自分の生の感情を晒さない所にどうも気持ち悪さを感じます。
 一回くらい某エシディシの如く、この人も「あぁんまりだァァー!!」とか叫んでみりゃあいいのに…。
 ふと、サイでの戦が終わった後、信が政と会話していた時の言葉を思い出しました。
 間近で見る戦場は王宮で伝え聞くものとは全然違うと語る政に、信は「そんなのは当たり前だ」と返しました。「これを見て何も感じないなんておかしいし、そんな奴は王になっちゃいけない」…そんなような事を言っていましたが、さて呂不韋は若き日に散々見て来たというその「戦場」に何を感じていたのでしょう。

 呂不韋の言葉、そして怨念達の「手」に追い詰められていく政。
 しかしその彼に、「大丈夫です」と語り掛ける声がありました。

 何故か瑠衣にも見えている、紫の光。
 それは優しく政の周りを飛び交い、「あなたなら、言える筈です。力強く」――と、彼を勇気づけます。

「そうではないと」

 今も尚政を見守ってくれるその声、その魂。
 流石キングダムイイ女ランキング2位! これが、2位の力!!

 呂不韋に対し、政はどう返すのか!?
 嘗て、信も万極と対峙した時、今の政みたいに怨霊の群れを見ていました。あの時、信はバッサリ小気味よい位に中華統一を政と共に果たす決意を語ってみせました。
 政もまた、その怨念を背負ってでも中華統一を断行する理由をしっかり語って欲しいものです。中華統一なんてやったらこの比じゃない怨念を背負ってく事になる訳ですから…。

 そして左のページは自重しようぜ!!(笑) このままじゃ、政が謎の女子力に目覚めちゃうよ……!!
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次回が待ち遠しい!

管理人さま、こんばんは!
ここであの人が出てきましたか!次回は熱い展開が期待できそうです。今回の反乱が終わった後は呂不葦側についた兵士とかも多く処罰される事になりそうですね。信を刺した奴とか…。政はいきなり鬼にならないといけませんね!感陽の中で裏切った兵士なんか斬首で当然でしょう。首謀者のハンオキ親子やジュウテキコウ、ロウアイも。逃がさないようにしたいですね。国内で立て続けに反乱二つなんて戦国とはいえ異常では?
流石に信も後宮なんて行った事もないし知るわけなかったですね…。次回まで長いです!

Re: 次回が待ち遠しい!

 danさま、こんばんは!
 正直、まさかここであの御方が出て来るとは私も思いませんでした。…ちょっとウルッと来ますね…。
 
 反乱後も、政には色々心を鬼にしなきゃならない事態になりそうですね。
 勿論、今回の反乱に関わった兵達もそうですし、太后様の子供二人の件についても…。しかしあの樊於期父子はどうするのかが気になります。少なくとも樊於期に関しては、ここで処罰して…という事には(史実的には)ならないでしょうし…。。
 飛信隊も何気にピンチですが、とにかく一刻も早く向ちゃん達を保護して欲しいですね。
 次回までの待機が長いです…ッ!!

「紫」色の光・・・

こんにちは!更新お疲れさまです<(__)>

信が刺されたり、田有がハリネズミのようになってしまったり、尚鹿さんが苦戦していたり、色々と心配事が尽きない咸陽ですが、樊息子は信が、尚鹿さんが無理なら戎翟は丞相方に討ち取ってもらいたいものです。史記に基づけば樊於期はここでは死なないはずですが、どうやって脱出するんだろ?張唐さんや壁将軍みたいに別解釈適用して、ここで真っ二つとかでも構いませんよ!?

一方の大王VS相国ですが、大王様の目にえらいものが写ってますねΣ(・△・;) 顔色が優れないのは疲れてるからじゃなくて憑かれてるから!?そこに差し込む紫の光・・・。彼女は幼少の頃からずっと見守ってくれているのでしょうか(TT) 彼女らは孤児の頃に助けられた養父の恩を、次代である政を助けることで返しましたが、呂不韋とは異なる考えを持つ彼女らもまた商人!まさか、商人出の呂不韋との対決を見越して商人に助けさせたのか!?だとしたら原先生パネェ!!!!

今回の呂不韋の意見は某機動戦士種死を思い出しました(^^;) 個々の立場に基づけばそれぞれが正しく、誰も間違っていない、だから戦争は「あるもの」とするのが前提となる。それでも、呂不韋が計画しなければ戎翟は動くことも無く、あの万極も国王や宰相の指示なくば単独で戦争を仕掛けることもできません。信が「可哀想なのは万極自信」と言っていたように、残された人々を正しく導くのが最も大事な為政者の務め。怨嗟の底に沈んだ人々を「亡国の民」としてではなく「秦国の民」として導く、誰よりも傷つき失うことを知る王である政こそが、天下を導くに足る王になってもらいたいです。

Re: 「紫」色の光・・・

 ぎがほさま、こんばんは!
 咸陽はハラハラし通しですよね……。。田有さんがここで散ったら嫌だあああ……とびくびくしております。
 樊息子の方は特に史実のバリアもありませんし、信によってバッサリ、戎翟公は丞相コンビでも良いかもですね。樊於期はどうするのでしょうね…。ここではまだ…ですし。いざとなったら呂不韋を裏切って、私達は反乱軍と戦ってた王宮警備です! みたいな顔をして乗り切るのかも、と思っています。
 ここで真っ二つ…。それはそれでありですよね、この外道っぷりだと…。

> 顔色が優れないのは疲れてるからじゃなくて憑かれてるから!?

 山田君! 座布団一枚!!(笑)
 …ええ、まさに「憑かれて」ますよね…。そんな政を尚守ってくれる優しい紫の光。…いやこれはじわっと来ますよね。きっとあの時からずっと見守ってたのかなあと。

>商人出の呂不韋との対決を見越して商人に助けさせたのか!?だとしたら原先生パネェ!!!!

 そう、紫夏さん達も「商人」なんですよね!
 これは面白い…! 同じ商人で、呂不韋と同じく損得勘定の世界で生きて来た紫夏さんが、けれど呂不韋とは違い政の方につく。その彼女から救われた政が何を語るのか、楽しみです。

> 怨嗟の底に沈んだ人々を「亡国の民」としてではなく「秦国の民」として導く、誰よりも傷つき失うことを知る王である政こそが、天下を導くに足る王になってもらいたいです。

 そうですね。紫夏さんも、王族でありながらとてもそうは思えないような苦難の道を歩んで来た政だからこそ「あなたは誰よりも偉大な王になれます」と言っていました。政には堂々と自分の主張を語って欲しいものです!

お頭ー!

お疲れ様ですー!

次週こそ政のターンとなるのでしょうか?全てを「中華」の為に身を捧げる者と、キレイ事を並べても結局は「己」の為にしか物事を考えない者との決着は既に見えたも同然でしょう。
話変わって原センセーってリアル歴史を上手く利用するなぁ…と思っているので今1番惨死に値する樊於期親子はあえて歴史上、同一人物とされるあの某お頭に「テメェ等はちょっとはしゃぎ過ぎなんだよ。斬!」して欲しいなーなんて密かに期待してます!ではーまたー!

本当の気持ちは?

星野さま、こんばんは。桜が満開ですね!昼の桜は文句無しに美しいのですが、月の光の下で咲き誇る桜を見ると、何だか恐ろしさも感じます…

私は何となく、呂氏ってもっと濃ゆくてドロドロした人かな?と勝手に思っていたので、星野さまの書いておられるように、傍観者スタンスなのが意外です。
欲望や恐怖に飲み込まれまい、自分は操られる側でなく操る側がなるんだ…と思っているうちに、感情の一部を無くしてしまった、という感じなのでしょうか?

政もかつては感情を無くしていたのでしたね。あの人に会うまでは。
紫夏さんもお金にはとびきりシビアだったけど、「お金を超えた何か」がちゃんと見えている人だったなぁ。

瑠衣ちゃんにも光が見えている。ということは、彼女は今後、ますます政の国づくりに欠かせない存在になっていくのでしょうか。
飛信隊も欠かせない存在だよ
、全員無事でいてくれ~!と祈りつつ、次号を待ちます!

Re: お頭ー!

 カリツォさま、こんばんは!
 次週こそ政のターン!! と信じたいですね。紫夏さんも応援に来てくれましたし!!
 ここはバーン! と呂不韋の持論に対してしっかり自分の主張を展開して欲しいです♪

 樊親子…確かにそんな説がありましたね。。
 お頭にギコギコして頂きますか…! しかしお頭の残虐ファイトは、正直あの樊親子すら可愛く思える程えげつないですからね…。読者もドン引きしそうです(^^;)

Re: 本当の気持ちは?

 サンさ、こんばんは。
 桜、綺麗ですね。昼の桜は本当に美しく、夜の桜はどこか艶めかしい感じがしますよね。恐ろしさですか…そんな感じ方もあるのですね!
 昼と夜で、これだけ違う顔を見せる花は珍しいかも知れません。

> 欲望や恐怖に飲み込まれまい、自分は操られる側でなく操る側がなるんだ…と思っているうちに、感情の一部を無くしてしまった、という感じなのでしょうか?

 呂不韋は結局の所、自分の「本心」の部分を見せていない気がしますので、この辺りは知りたい所ですよね。実際は内心もっとドロドロした人…という可能性もあるのでは、と思っています。
 そしてもし、↑のように考えている内に今に至った…とかだとしたら、ちょっと哀しいものがありますね…。

> 瑠衣ちゃんにも光が見えている。ということは、彼女は今後、ますます政の国づくりに欠かせない存在になっていくのでしょうか。

 そうですよ、少なくとも彼女はちゃんと人の「心」の部分が分かってるからこそ、紫夏さんの光が見えたんじゃないかな…と思います。女性ながらやり手で、それでいて情をしっかり解る、そういう人はやっぱり今後も政の傍にいて支えて欲しいと思いますし、政の国造りに欠かせない存在でいて欲しいです。
 政治部分でも、彼女が活躍するシーンを見たいですね♪
プロフィール

星野 海紀

Author:星野 海紀
徒然なるままに様々な事を書き綴っています。現在は「キングダム」&「ゴールデンカムイ」、「テラフォーマーズ」に熱いです。他に聖闘士星矢や遊戯王、旅行記等、話題の範囲は広いです(笑)

連絡先:natch.2002ina★gmail.com (★をアットマークに変えて頂ければと思います)

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