キングダム第434話「敗北の巨星」

 こんばんは、星野です。
 遂に…、遂に、咸陽での戦いに決着が着きました。
 カメラは再び雍へ。…互いに譲れぬ「理想」を語り尽くし、後は咸陽の戦いに勝敗を委ねた政と呂不韋。
 そこに、伝者が……。
■感想御題:約二十年前、一介の商人の男が賭けた「奇貨」。その結果が今、明らかに…。
 加冠の儀も終わり、政もいつもの服装に戻って知らせを待つ夜。
 呂不韋側の伝者が雍に到着しました。

 傍らで瑠衣も固唾を飲んでその結果に耳を傾けます…。
 さて、その結果は!!

 勿論、我々読者は先週既に知っているのですが…ッ。
 反乱は失敗。咸陽は落ちず、反乱軍は北へ敗走中。
「間違い ないか?」
 静かに尋ねる呂不韋。…当然呂不韋側の伝者です、「Yes! Yes! Yes!」…とは言い辛い処ですが、答えは「YES!!」
 その意味する処は明らか。そこへ慌ただしく、もう一人の伝者が来ました。こちらは恐らく大王側でしょう。
 勝報については聞いたと遮り、咸陽の様子をすぐに尋ねる政がまたいいですね。しかしその報告内容は、勿論厳しいものでした。敵は咸陽城内まで侵入。後宮まで攻め入ったと聞き、血相を変える瑠衣。
 …瑠衣もあそこにいたら危なかった…ッ。(汗)
 しかし、政の子たちや后達は皆無事。
 ここで、なんとサラッと「扶蘇」の名が。…矢張り、「先に懐妊していた」宮女というのは、恐らくこの扶蘇の母親っぽいですね…。その内息子共々登場するのか、気になる処です。

 しかし、今はそれよりも。
 伝者さん、逃げて!! 超逃げてぇ!!!

 何の罪もない彼の背後に不穏な気配。…もはや人外の何かを感じさせる太后様は、伝者の胸倉を有無を言わせず掴みます。

 ほんとに何か、すみませんでした。
 意味も無くひたすら謝りたくなるこの景色。

 しかし彼女が聞いたのは唯一つ。
「ロウアイはどうなった」
 あの…もう許してあげて下さい!!! (ギャアアア!!!!)
 凄まじい握力で締めあげられてるから!! 答えられないから!!
 しかし伝者の鑑のようなこの男は、窒息寸前の状況下でもしっかりと報告義務を果たしました。
「は…反乱首謀者ロウアイは…討ち取られた報告はなく、恐らく反乱軍と共に北道を敗走していると推測されます…」
 ここまで聞いて、やっと伝者を解放した太后様。…この人、実は武力もけっこういくんじゃ…という程のその力。それも恐らくは彼女の心の闇が生み出しているものなのかも知れません。
 しかしその闇に少しだけ、光を当てようとしてくれた存在が敗北した。
 今は逃げていると言っても、その末路は容易く想像が付くでしょう。
 …彼女は床にそのまま崩れ落ちました。無言のその背中に、政も何もかける言葉はありません………。

 そして。

「大王。結果はともかく、ようやく、決着がつきましたなぁ」
 自慢の(?)髭に手を添えつつ、尚悠然と語りかける呂不韋。
「ああ、そうだな」
 政の少年時代から今に至るまで、長きに渡ったその戦いに終止符が打たれた今、互いの胸中を去来する思いはいかほどのものか。勝った方も負けた方も、今はただ「終わった」…これだけなのでしょうね…。

 そして。
「そうか…この儂が」
「負けたのか」

 事実を噛みしめるように呟く呂不韋。長い「…」が、彼の心の中をそのまま表しているようです。
 今迄、彼は賭けに負けた事はありませんでした。成功に成功を重ね、一介の商人からここまで登りつめ。…約二十年前、人質にされていた冴えない太子の一人に出会ったあの日からずっと、彼が積み上げてきた勝利のピースは、最後のあと一つで失敗しました。
 負ける要素など無かった筈。今までと同じように、今回だって。
 勝利に勝利を重ねてきた男が、この一番大事な大勝負で何故負けたのか。周到に準備もしていましたし、実際、咸陽は陥落寸前でした。なのに、何故。
 嵑氏のようにその理由について考えるでもなく、ただ、
「正に完敗だ……」
 そう口にした姿が印象に残りました。
 ――本人にとってその「理由」はさして重要な事ではなく、ただ「負けた」その事実こそが重要だからなのか。
 それとも、考えずとも何となく悟ったからなのか。
 その辺りは、呂不韋自身にしか、分からない事なのかも知れません。

 彼が手にした一枚の銭。
 何でも自分の意のままにしてきた呂不韋ですが、彼の人生もまた、思えばこの「銭」によって支配されていたのでしょうか…。

 そして、敗走する反乱軍には更なる悲報が。
 よりによって、桓騎軍と!!!

 見開きいっぱいで、オギコも久々に大活躍だ!!!
「両眼をえぐって手足を切り落とせ」
 そして久々に登場しても、やっぱりお頭はお頭だったァ!! (ノД`)・゜・。 ああああああ!!

 しかしそこに、待ったがかかりました。おおっ、彼女も久々、黒桜さんです。
「そういうことだけは絶対にするなと総司令の伝者が」
「生き証人ですからねぇ」

 流石昌平君。この辺りへのフォローもバッチリです。
 …チョビヒゲのオッサン(名前が思い出せない…)がイイ味を出していますがあの…その対象って、多分あの…。すぐ下のコマの人だけっぽいですよね…?
 何かコマの奥の方に人林らしきモノが見えてるぞォ!!!

 …もうやめて! 反乱軍のLPはとっくにゼロよ!!!
 樊於期はどうなったのでしょう…。

 太后との誓いは泡と消え、今や敗軍の将としての責任のみがその両肩に残ったロウアイ。
 …彼が太后と再会するのは、勝利の後の雍ではなく、敗北の後の咸陽となりました。元は何もなかった男が、ひと時とはいえ一国の主にまでなり、そして今こうして敗軍の将となる。彼の人生も呂不韋に翻弄されたと言えますが、それでも、彼が反乱軍の将となったその覚悟と太后への想いだけは本物でした。彼の今後を思うと何とも言えませんが…。
 次回、太后との再会シーンに注目したいと思います。

 そして。
 遂に決着が着いた戦いですが、もう一つ気になるのは、何といっても今回の件の論功行賞。
 いち早く咸陽に駆け付け、樊於期の息子も捕獲し、王女を護ったというのは相当大きな功績になると思います。果たして、約束の将軍の地位に間に合うか…!? そこも注目ですね。
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テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

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No title

 先に生まれた子=扶蘇確定でとりあえず当面の向ちゃん陽ちゃんの安全は保証されましたね、
 後に向ちゃんが胡亥生んじゃう危険も有りますが・・・信と蒙恬の対立フラグとかならなきゃいいんですが、ただでさえこのコンビには危険な未来が待ってますし・・・

今回の手柄は当然デカイですが「将軍」に相応しい活躍をしたかというとちょいとダウトですね個人的には・・・
もう一つくらい派手な功績があればと思いますが、そういえばロウアイの乱に呼応して攻めてきた国が有りますよね・・・ちょうど蒙恬&王賁もいますし、楚にも同世代の因縁の相手がいますし「将軍昇格」を賭けるにはうってつけな一戦になりえる気がします

あと総司令の密命付きだったとはいえ間違いなく信は隆国さんからなんかネチネチ言われると思いますw

No title

管理人様

更新、お疲れ様です^^
今回、テラフォよりも、カムイよりも更新早かったことが密かに嬉しいうえでんです(笑)
(もちろん、テラフォもカムイも大好きですがw)

閑話休題

今回の展開ですが。

①呂不韋の「完敗」宣言
最初、呂不韋は、よもやそちらに「表」が出るとは、と言ってました。実は呂不韋って、運命論者だったと思うんですね。奇貨居くべし、の逸話にもあるように、人事を尽くして天命を待つというか、最後は天の采配と思ってるというか。そこが呂不韋の「余裕(勝つか負けるかは運次第という諦観)」の素だったのかなぁ、と。その上で、自分が負けるわけはないという自分の運命に対する信頼というか。

ただ、その上で貨幣をみつめて呟いた「正に完敗だ」の一言。そこに人生をギャンブルと思っていた呂不韋が、政の信念の前に、今回は負けるべくして負けたんだと悟った瞬間なんだと感じました☆

②太后の後ろ姿
伝者の「ロウアイは…恐らく反乱軍と共に北道を敗走していると推測されます」の言葉に崩れ落ちた太后。何が彼女を打ちのめしたのか?僕は殉職するでも自分の元に駆けつけるでもなく、敗走したロウアイの姿に失望したのでは?と感じました。もちろん、展開では太后の元へと駆けつけたかったロウアイが流された形ではあるのですが。
次号?再開した二人にどんな会話があるのか、どんな救済があるのか、期待して待ちたいと思います☆

奇貨

星野さんお疲れ様ですー!

昌平君とワテギの一騎討ちも熱かったのですが自分的には今回のお話が嫪毐の乱の中では1番好きでした。
星野さんも書いておられたように
今回の戦い、髭ダンディにとっても集大成の為「結果」だけが全てだったのでしょうね。
全てをやり尽くしているから「完敗」という言葉にも妙な説得力があり、ちょっとだけカッコ良かった髭ダンディ。
結果だけが全て。結果は政を選んだ。

その時

星野さま、こんばんは。更新ありがとうございます。息詰まる戦いも終わりが近いですね。

呂氏は人生をギャンブル、ゲームと考えている印象なのですが…今まで、自分が負けるなど考えたことがなかったのでしょうね。だけど遂に、その時が来た…。彼が冷静に見えるのは「ゲームなんだからそういうこともあるわい」的な、突き放した気持ちなのか。それとも完全燃焼のサバサバ感なのか…。

太后様はやはり、恋に生きる人なのかなぁ。相手がよければ、やきもち焼きの可愛い鬼嫁としてそれなりに幸せになったかも?でも、この重~い愛を受け止めきれる男がいるか…?

私の周りでは風邪ひきさんが多いです。星野さまも気をつけて下さいね。

ついに終わりましたね

管理人さま、こんにちは!
やっぱり昌平君の離反は大きかったですね。これがなかったら間違いなく政側が負けていたでしょう。桓騎は相変わらず容赦しませんな…。反乱軍の末路は悲惨なものとなったが国賊だから。
信はこれで将軍になれるか楽しみ!そういえば賁様は今回どうしていたんだろ?

皆さま、コメントありがとうございました!

>danさま
こんばんは! 遂に終わりましたね…!! 信が将軍になれるかは、私も楽しみです。
しかし、よりによって桓騎軍というのがまた。失敗すればこうなる訳ですからあまり同情は出来ませんが、せめて強制徴兵された人達は上手い事逃げるなり、咸陽で投降してるなりで、桓騎軍の魔の手(!?)から逃れられていれば良いなと思います…。

>サンさま
こんばんは! 遂に終わりましたね…。呂不韋のあの態度は、どちらとも取れますね。もしかしたら、その両方かも…?
自分自身すら盤上の駒みたいに考えてる処のある呂不韋ですが、自分が「敗者」になる処はきっと想像もしていなかったのかもと思います。太后様も、その類稀な美しさからとんでもない男の虜となってしまいましたね。彼女の愛を受け止めるのもまた、呂不韋クラスの男でないと厳しそう、というのが何とも言えません…。
サンさまも体調に気を付けてお過ごし下さい。今の時期って、意外と暑かったり涼しかったりで安定しませんから、風邪ひきさん多いですよね…。

>カリツォさま
こんばんは。この回も、前回に続きワテギとの一騎打ち以上に印象に残る回でしたね。呂不韋にしてみれば「結果」が結局の処一番大事なのは間違いないでしょう。今回の勝負は政が勝った訳ですが、呂不韋にしてみれば、これまで積み上げた数々の勝利も、最終的に今回の勝負での勝利の為のプロセスに過ぎなかったでしょうから、これは「完敗だ」と言うしかないでしょうね。
次回は、ロウアイと太后様のターンですかね…。

>うえでんさま
矢張り今回は、これが一番!! と、最速で更新しました(笑)
呂不韋の貨幣を見つめながらの「完敗だ」は、正に本当に自分の完全敗北を「悟った」感じでしたね。…正に呂不韋・ザ・ギャンブラー…。

…太后様が打ちのめされた理由、うえでんさまの解釈におおっ! となりました。…確かに、もしかしたらそうなのかも知れませんね…。
ロウアイにしてみれば、「太后様の元へ」と、本当は雍へ行きたかったのですが、現実はそうもいかなかった。でも太后様の側にしてみれば、ここで自分の国へと敗走したロウアイに失望してもおかしくないかもですね…。この辺りは、来週描かれそうなので注目です。

>am56さま
こんばんは! 胡亥に関しても、その内またサラッと出て来そうですよね。母親が誰なのかがちょっとドキドキなんですが。(汗)向ちゃん陽ちゃんではありませんように…!!
「将軍」に相応しいかと言えばダウトですか…。この辺はどう描くか注目です。確かにちょい派手さには欠けますからね。
そして私も、最後は絶対隆国さんに色々チクチク言われる気がします(笑)楚との戦線には蒙恬・王賁がいましたから、彼らはそっちで功績を上げて三人仲良く将軍に昇格…辺りが落としどころですかね…。

お久しぶりです

こんにちは!お久しぶりです。しばらく海外出張に行ってたりして中々最新情報に触れられませんでした。今度お金払って黄金魂いっきに観ます。

ようやく政と呂不韋の9年間の戦いが終わりましたね!僕の印象からしたら、呂不韋は徹頭徹尾の商人だったように思えました。自分にとって最高の益をあげるために、金を使い、女を使い、兵を使い、王さえも使って国をたいらげようとした結果、投機に失敗して全てを失った。負けるとは思っていなかったでしょうが、負けても納得しているのではないでしょうか。

ただ、秦国全体を見れば、呂不韋が投資した奇貨は呂不韋が御せないほど大きく成長したということであり、この作中で呂不韋がいなければ政や秦国がこれほど伸びたかは疑問があります。

さて、戦後処理が気になる所ですね。論功は昌平君が第一かと思いますが、信は?ロウアイと子供達の処罰は?太后様の処遇は?呂不韋はどう裁くのか?残った呂不韋陣営(特に李斯)と太后陣営(主に趙高)は?蒙親子が対戦している楚は?信と貂が抜けた対魏の戦線は?気になる所が多すぎて、しばらく話題にことかきませんね(^^;)

Re: お久しぶりです

 ぎがほさま、お久しぶりです(^^)
 海外出張、お疲れ様です。「黄金魂」の方も、是非お楽しみ下さいませ(^^)

> 呂不韋は徹頭徹尾の商人だったように思えました。

 そうですね…。だから、やっぱり「文官の領域」が限界だったのでしょうね。
 ただ、そういう「商人」としてのものの考え方が出来る人だからこそ、「完敗だ」とあそこまで潔く認める事も出来たのかも知れません。
 呂不韋という存在が、間違いなく秦を強大にし、そして政という希代の王を生んだのも間違いない辺り、色々やりたい放題やってきた呂不韋ですが、その功績はある程度認めざるをえませんね…。
 後は戦後処理ですね。信の昇格、太后やロウアイ、そして子供達の運命。義の戦線。…色々気になる処は山ほどありますね。
 長きに渡る戦いに決着は付きましたが、まだ暫く気を抜けそうにありません(^^;)
プロフィール

星野 海紀

Author:星野 海紀
徒然なるままに様々な事を書き綴っています。現在は「キングダム」&「ゴールデンカムイ」、「テラフォーマーズ」に熱いです。他に聖闘士星矢や遊戯王、旅行記等、話題の範囲は広いです(笑)

連絡先:natch.2002ina★gmail.com (★をアットマークに変えて頂ければと思います)

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